[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
バスケ漫画の金字塔
これまた、小生の青春時代の代表的な漫画の一つ。 連載終了からかなりの年月がたっているのにも関わらず、未だその人気は衰えを知らない。 当時私は中学生で、もちろん愛読者の一人であった。 この漫画によるバスケットへの影響は凄まじく、キャプテン翼とJリーグの開幕で人気だったサッカー部より、バスケ部の入部希望者が多くなったほどであった。 ジャンプの中では、画のタッチも主人公の年齢の設定も、高めに設定されているので今現在のジャンプの雰囲気には合わないと思う。 (当時はその辺は曖昧で、小学生から高校生くらいまで、幅広くターゲットにしていたのだろう)
ポテンシャル成長型。 もともとかなりの素質を持っていて、どんどん才能が開花していく流れ。 このパターンは主人公に自分を投影すると心地良く、青少年に受け入れやすい。
脇役のキャラクターも良い。 それぞれの性格に個性があり、また、バスケ独特のポジションによる得意不得意もある。 主人公の漫画に占めるウェイトはそこまで大きくなく、どちらかといえば群集劇的であると言える。 バスケもそうだが、団体で行うスポーツは、周りのキャラクターがしっかりしていることは非常に重要である。 そして更に重要な要素、ライバル(つまり流川)もいる。
初めてこの漫画を読んだとき、ハマった。 ものすごくハマった。 ゆっくりと、しかし確実に成長していく主人公の姿と、試合の緊迫感、写実的な画と躍動感あるアングル、そしてたまにコメディ。 毎週読んでいて本当に楽しかった。 特に翔陽戦の辺りがピークで、一度読んだジャンプを何度も何度も読み返した。 今の若者は井上雄彦の画に慣れてしまっているだろうが、当時は彼のような画は非常に珍しく、芸術作品と見紛うほどの質の高さに圧巻されたものだった。
ところがだ。そんなにハマッた漫画なのに途中からあまり真剣に読まなくなってしまった。 そう、あれは何時の頃からだろうか、ちょうどインターハイ出場が決まった辺りからだろう。 一気に飽きてしまった。 主人公がある程度成長したからという理由もあるが、地区予選までのノンストップの新幹線のような怒涛のスピード感が、インターハイの話に突入した瞬間、フっと息をついてしまったのだ。 それでもジャンプは毎週買っていたので読んでいた。読んでいたが、後半はあまり覚えていない。 単行本で読み返して、ああ、そうだこんな話だったな、という程度であった。 なぜだろう、前半は毎回あんなに楽しみにして、何度も何度も読み返したほど好きだったのに・・・。
昔から仲の良い友人とスラムダンクの話をしたとき、彼はこう言った。「スラムダンクも、タッチみたいだったら良かったのに」。 タッチは野球と恋愛という二軸を、完璧に同時進行させた。 二つの要素をDNAの立体構造のように上手く交差させ、飽きさせない工夫をした。 なるほど、スラムダンクはバスケだけにこだわってしまったからか、せっかくヒロイン(晴子)がいるのだから、少々恋愛的要素があってもよかったかもしれないな、とも思ったが、それもちょっと違う気がする。 桜木のキャラ的に、恋愛要素を入れたら失敗していただろう。 連載開始当初からの主人公の成長や試合のスピード感に、水を差すことになりかねない。 しかし、やはりバスケだけではだめだと思う。 それは納得できる。 もう一つ、何か別の要素が必要だったのだ。 この意見については異論も多いだろう、あえて山王戦まで一気に駆け抜けた状態で終了したあの形がベストだったという人もいる。
名作であることは確かだが、あえて点数をつけると85点くらいだ。 インターハイから連載終了までが、―15点の部分。 この後、『バガボンド』、『リアル』と人気作が続くが、スラムダンクより評価は下。 かなりの画力を持った漫画家だけに、ストーリー構成について足りないものを補完すれば、文句なしの満点になると思うのだが・・・。