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manga freak 's room 漫画フリークのレビュー部屋です。 今まで読んだ様々な漫画やコミックのレビューや感想、批評を独断と偏見で語ってます。 同人誌とかはありません。
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少女漫画の枠を超えた、アクションサスペンス。


主要登場人物に女性がいない。
主人公と準主人公である二人は白人男性(アッシュ・リンクス)と日本人男性(奥村英二)で、
二人の関係は友情というカテゴリーを超えて、同性愛のラインに近い。

舞台は1980年代後半の米国ニューヨーク。
主人公のアッシュはストリートギャングのボスで、日本から取材にきていた英二と知り合った。
「バナナ・フィッシュ」と呼ばれる合成麻薬の謎を追いかけることになったアッシュだが、
その背景にある陰謀に英二も巻き込まれていく。

1985年といえば、プラザ合意によってようやくドル高が是正されはじめたころだ。
為替レートも円はドルに比べ半分ほどの価値しかなかった。つまり、NYに旅行に行くのに、今だと30万かかるとしたら、当時は60万かかっていた計算になる。アメリカは今ほど気軽にいける場所ではなかった。
更に、当時のニューヨークといえば世界で1.2を争うほどの超犯罪都市。地下鉄は落書きで埋め尽くされ、財布を捕るための殺人が毎日のように起こっていた。この頃はストリートギャングと呼ばれる不良少年グループも数多く存在し、組織によっては1万人を優に超えるものもあった。
彼らは麻薬・銃器・売春などを生業とし、時には警察と激しい銃撃戦になったりと犯罪の質も大人顔負けであったようだ。一時日本の都心部で見られたようなストリートギャングとは比べ物にならない。

作者はこの漫画を描くにあたってどのような取材をしたのだろう?
実際に現地を訪れたとしても、ストリートギャングの取材など無理だろう。
だとしたら、映画や本しかない。
作中には知識不足、事実誤認と見られる箇所がいくつか存在するが、
当時の時代背景を鑑み、そこまで完璧な作品を求めることは聊か酷である。

画は前半と後半でかなりの差があり、初期は雑であるが、後半は質が高いものとなっている。
かなりの長編で読むのは少々しんどいし、内容も難しいので理解するのにも時間がかかるかもしれない。
人によってはこの手の漫画は受け付けない人もいる。

個人的には私の好みの漫画であるが、No.1ではない。
アッシュと英二の関係が、薄いと感じているからだ。話が進むにつれて、アッシュは段々と常人ではない天才の扱いになっていくのだが、そんな彼が唯一心の許せる人物として英二を出してくる。
ところが、そんな英二の存在は私からみれば単なる癒し系の人間にすぎないのだ。
海外を舞台にした漫画は、読者に引かれないように日本人を登場させたりすることはよくあることだが、この漫画の場合、英二の存在が話にそこまで大きいウェイトがあるとは思えない。この二人の関係が同性愛に発展しようがしまいがそこは問題ではないのだが、本筋にそこまでの必要性が感じられないのだ。

とはいえ、やはり大作であるという評価には変わりはない。
長編をしっかりとした話の筋をもって、完結できる漫画家というのは多くはない。
個人的には同作者の『カリフォルニア物語』もオススメ。

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堅苦しい記述をしていますが、かなり軽い人間です。
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