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藤子不二雄Aの、漫画家になるまでの道程。
私の敬愛する漫画家の一人、藤子不二雄。
そのうちの(A)、つまり我孫子素雄が書いた、自伝漫画だ。
話は彼ら二人が出会いから始まる。
Fである藤本弘が我孫子に話しかけ、それから二人は
漫画を書いたり、似顔絵を描いたりして仲が良かった。
ある日、手塚治虫の『新宝島』を読んで、衝撃を受ける。
そして彼らは漫画家を目指し、やがて上京し、かの有名なトキワ荘の仲間と出会う。
自分の失敗やそのとき感じたことなどを素直に書いている。
読んでいて「あ~わかるわかる」と感じるエピソードが多い。
漫画家としては藤子F不二雄のほうが好きな作品が多いが、
人間的には藤子不二雄Aのほうが親近感があって好きなのは、
この作品があるからだ。
登場人物の中には非実在の人物もいるようだが、
ほとんどは実在の人物。
トキワ荘のメンバーなどはともかく、
自分がフラレタ女性の存在など(実在らしい)も正直に書いている。
自伝漫画は他の漫画家のもいくつか読んだことがあるが、
なかなかここまで正直に書けない。
話は上京して仕事が順調に増えていってから、やがて大失敗し、
立ち直りはじめるという所で終わっている。
(その後、『愛しりそめし頃に』という続編がある)
内容的には、少年漫画というより、青年漫画と位置付けたい。
読み物としてのおもしろさもあるが、
それ以上に漫画史の資料的な価値も高く、
今日の日本の漫画の土台を築いてきた過程がわかる。
そして、いかに当時の漫画家たちが真剣に漫画制作に取り組んでいたかがわかる。
原稿を落とす=漫画家生命を絶たれるといっても過言ではないほどの
シビアな条件下で、互いに助け合い一つの作品を完成させていくのだ。
現代の漫画家が当然のように「今週は休みま~す」と言っているのを見ると
だまってこの漫画よめ!と言いたくなる。
余談だが、小生は8年ほど前、たまたまトキワ荘の近くに住んでいたことがあり、
実際に訪れてみたこともある。
現在は存在しないようだが、そのときは建て替えられたトキワ荘があった。
看板は赤塚不二雄が描いたものであり、サインがあった。
目白通りを歩いていて、まんが道で見た情景が頭に浮かんだものだった。